◆差別化
差別化したいという声は多いですよね。いかに他の塾と違うところを
作っていくか、というのは大きな関心事だと思います。
チラシにもよく記載されていますよね。
☆他塾と違うところ
☆当塾にしかないシステム 等々
でも、どの塾も同じことを書いているんですよね。
「他の塾と違う点」は「どこも同じ」になっています。
つまり、差別化なんかできていないということです。
確かに、既成の枠組み…今までのスタンダード的な枠組みの中で考えている
限り、他の塾との違いを出すのは、難しいですよね。
これは、思考が固まっているからだと思うんですね。
固定観念というか、既成観念から抜け出せていないと。
差別化するために、以下のようなことを考えてみてほしいと思います。
※事例をいくつか並べますが、全面的に良いこととも思っていませんし、全てに
賛成するわけでもありません。また、学習効果があるかどうかも別問題です。
あくまでも考え方であり、これをきっかけに、自塾の「差別化ポイント」が作れ
ないかな?と考えていってほしいと思います。
◆異常値1
差別化する要素の一つは、簡単に言うと異常値を持つということです。
例えば、中学3年生の授業要項が
・週に3回の通塾
・19:20~21:20
・5科目指導
・定期テスト実施
・月額授業料 28,000円
・入塾前には無料体験授業実施
だとします。まあ、割とよくみかける要項ですよね。標準的というか。
ここに何か「よく見かけない」ものを持ってくることはできませんかね?
「普通でないもの」を持ち込めませんかね?
例えば、時間や通塾回数。
この要項だと、1日に2時間。週に3日で、合計6時間。
まあ、無難な感じです。多くの生徒が通える要項だろうと思います。
これを異常値に変換してみる。
平日は16:30~塾に来させて、22:30まで授業を実施。これで1日6時間。
平日の5日間だけだと30時間。
土日は9:00からはじめて21:00まで。休憩を除き、1日あたり10時間。
ということは、1週間あたり、50時間。
普通の塾だと週に6時間。
異常値塾だと週に50時間。
これだけで、アピールできることがたくさん出て来ますよね。
メチャクチャ勉強させる塾、と言われそうですよね?
ダメですか?そう言われて。
良いじゃないですか。
というか、言われる方がずっと良いじゃないですか。
Q あの塾ってどんな塾?
A メチャクチャ勉強させる塾よ
お母さんたちの話題にでは出てくるはずですよ。
あの塾ってね、こんなに勉強するんだって!
と言われますよ。勝手に言ってくれますよ。
メチャクチャ勉強させる塾で、何か悪いんですかね?
Q あの塾ってどんな塾?
A まあ、普通の塾
説明ができない。感想を持てない。話題にならない。何も広まらない。
よく分からない塾というポジションを確立できそうです。
◆異常値2
逆に、週に1日だけ2時間半=150分程度で、5科目指導する塾。
1日だけそのぐらいの時間で、5科目なんか無理でしょう。
と思うかもしれませんが、異常値を持つという発想であれば
これも無いわけではありません。
たった1日だけで完結。5科目指導で公立高校受験対策。
Q あの塾ってどんな塾?
A 塾行くのは1日だけ、それで全科目してくれるの
それは負担が軽くて良いわね。
1日だけ頑張れば良いんならうちの子でもできそう。
長時間指導を望む人もいるし、短時間で済むのが良いと思う人もいる。
どうせ、全員を対象にできないのであれば、異常値を作って、それを熱烈に
希望する人を集めた方が良いですよね。
◆模倣
他の塾の授業回数、時間、授業料を調査して、まあ、大体このあた
無難かな? と、授業要項を決める人もいると思いますが、あまり賛成では
ありません。
調査するのは賛成です。
調査した上で、他の塾にはない「異常値」を作り出せば良いと思います。
他の塾の要項を調べて「無難な線を選ぶ」という時点で、差別化を否定して
いますよね?
自ら差別化できない泥沼に落ち込んで行ってると。
◆異常値3
無料体験授業、これもどこもやっていることです。
本来は「体験授業」の4文字がセットであり、「無料」はセットではないはず
です。しかし、今はどこも「無料体験授業」と6文字がセットになっています。
一旦、無料を外して、違うフレーズをつけてみませんかね?
無料でなくなるわけですので、有料にするのが手っ取り早く、分かりやすいです。
幸い、多くの塾ではやっていないようなので。
簡単じゃないですか。
無料を有料にするだけで、他の塾との違いが出てきます。
あとは、有料で納得してもらえる内容を作っておけば良いわけですよね。
無料でも来ないのに、有料にするともっと来ない…ですか?
いや、無料が好きな人が来ていて、無料が嫌いな人が来ていないだけだと思い
ますよ。
安いとか無料を避ける人や好きではない人も多いです。
特に、我が子の教育、受験に関係してくると、その傾向は強まります。
高いことを望むわけでは無いけど、良い指導であれば、高くても良い、と思っ
ている人、多いですよ。
また続きます。